モラハラ(モラルハラスメント)

目次

用語の定義

モラハラ(モラルハラスメント、Moral Harassment)とは、職場や家庭などの人間関係において、 言葉や態度、無視や陰口などの精神的な嫌がらせを通じて、相手に苦痛やストレスを与える行為を指します。 身体的暴力を伴わず、精神的な圧力や侮辱、排除などによって相手を支配・攻撃するのが特徴です。

職場においては、上司から部下への一方的な叱責・人格否定発言だけでなく、 同僚間の孤立化・無視・悪口、さらには部下から上司への逆ハラスメントなど、 多様な形で発生します。パワーハラスメントと重なる部分もありますが、 モラハラは「精神的・言語的な攻撃」を中心とする点で区別されます。

注目される背景

職場におけるメンタルヘルス問題の深刻化

働き方や人間関係の多様化により、職場内での心理的ストレスが増加しています。 モラハラは、被害者の自尊心を傷つけ、うつ病や不安障害などのメンタル不調を引き起こすリスクが高いとされます。 そのため、企業は早期発見・介入・再発防止の観点から、相談体制や教育の充実を図る必要があります。

パワハラ防止法による意識変化

2020年施行の改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)により、 企業にはハラスメント防止のための体制整備が義務付けられました。 パワハラの定義には該当しないものの、モラハラは同法の趣旨に沿う「職場環境を害する行為」として、 企業が対応すべきハラスメントの一種とされています。 企業のハラスメント対策は、法令遵守だけでなく、職場の信頼文化を維持するための経営課題でもあります。

リモートワーク・オンライン環境下での新たなリスク

テレワーク環境では、言葉遣いやチャット上の発言、カメラのオン・オフの強要など、 対面とは異なる形でのモラハラが問題視されています。 「見えない職場」だからこそ、組織はデジタルコミュニケーションのガイドライン整備や、 管理職の意識改革を進める必要があります。

組織文化・マネジメントスタイルとの関係

過度な成果主義や上下関係の強い組織では、モラハラが「指導」と誤解されやすい傾向があります。 企業がモラハラを根本的に防ぐには、制度や罰則よりも、 「尊重」「共感」「心理的安全性」を重視する組織文化の醸成が欠かせません。 人事・経営層が率先して、相互尊重を前提とするマネジメントスタイルへの転換を推進することが求められます。

関連する用語

  • パワーハラスメント(Power Harassment):職場での地位や権限を背景に行われる身体的・精神的な嫌がらせ。モラハラと重なるケースも多い。
  • セクシュアルハラスメント(Sexual Harassment):性的言動によって相手に不快感や不利益を与える行為。
  • 心理的安全性(Psychological Safety):職場で安心して意見を言える状態。ハラスメント防止の基盤となる。
  • ハラスメント防止法(Power Harassment Prevention Act):企業にハラスメント防止措置の実施を義務付けた法律。
  • メンタルヘルスケア(Mental Health Care):従業員の心理的健康を守るための支援活動。相談窓口や外部カウンセリングが含まれる。

モラハラは、表面化しにくく、加害者も被害者も自覚を持ちづらいのが特徴です。 企業は明確な行動指針と相談ルートを整備し、 「誰もが安心して働ける」環境を守るために、継続的な啓発とマネジメント教育を行うことが不可欠です。

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